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  • 執筆者の写真 GLA

GLAlog-034/2・0・2・1・パルプンテ???

GLAな皆様、お変わりないでしょうか?


ようやくコロナのワクチンがスタートしましたね。

楽しい宴的なものも一切なく耐えしのいでいることと思います。


気づけば・・・2021年・・・2月も終わろうとしています。

???

出ました、得意の現実逃避呪文「トリップ」

知らずに唱えております・・・


すみません、今更「勇者ヨシヒコ」を見ている私です。

https://www.cinemacafe.net/article/2016/04/23/39932.html”


アマゾンプライムとかを見れるようテレビを設定せよという圧力に屈し、

テレビ環境を進化させてしまいました。。。


「勇者ヨシヒコ」

もともと少年期にはまったドラクエ5をパロディー化したシリーズもの。

極めて、質の低いシュールさを演出した高度な映像作品です。

豪華俳優陣を無駄に使う感じがたまりません。

ダラダラな内容なので何も考えたくないときに、見てしまいます(笑)


前回の大晦日の長文執筆から随分と経ってしまいました。


なんだかもう、もはや、パルプンテな毎日です。


わからない方のために解説を加えると、

パルプンテとは唱えてみないとどんなことが起こるかわからない呪文です。

唱えた瞬間、どこかに飛ばされたり、流星が降ってきて瀕死になったり、

それはもう・・・大変な呪文です。

イチかバチか・・・というかヤブレカブレ・・・な呪文です。


最近はそんな恐ろしいパルプンテな2021年がついに始まってしまいました。

執筆どころではない・・・( ゚Д゚)


完全言い訳です。。。ね。


さて、近況はインスタやFacebookなどで

フォローしていただいてる方はご存知かと思いますが、

どうにか元気を振り絞って設計に当たっております。


そのような中ですがつい先日!

ようやく、処女作「銀斜壁の境界」が完成を迎えました。


私にとっては、独立後初めてのお客様でありまして、

実に約3年、土地探しからのスタートとなりました。


お施主様自体は、設計者を求めて、

工事会社を求めてさらに4年前から動き始めていたので

実に7年もの歳月を住宅に注ぎ込んだこととなります。


自分たちらしい住宅をつくってくれる人・・・

眺望の良い土地を見出してくれる人・・・

その想いを大切に設計してもらいたい・・・


そんな想いを抱きながら時間だけが過ぎてゆく頃

知人を介してGLAに辿り着いていただきました。


どこに聞きに行っても、確たる導きを与えてくれず、

迷いに迷ったとのことでした。


話を聞けば、相談したところには

札幌で有名な設計事務所の名も挙がっておりました。

しかしいずれも、ジェントルだったものの

決め手には至らなかったとお話しされました。


と、私もそのお話を聞いて、同じ建築家としてはギョッとしますよね。

あの著名な建築家も、この建築家もダメだったんだ・・・と。

自分で大丈夫なのだろうか?と。


しかし、穏やかで明るいご夫婦からは希望しか感じられませんでした。


できることなら、精一杯チャレンジさせていただきたい、

そういう気持ちが素直に湧き出てきました。


これまでの仕事も見ていただき、

自分の今後の作家性のヴィジョンも説明を差し上げて

「GLAとしての目指す建築」に賛同いただき

一緒に「建築の旅」に出ることとなりました。


それからというものの、

まさに字義通りの「紆余曲折」が待ち構えておりました。


土地をしばらく探し、

古家付きの眺望の開けそうな案件を見つけましたが

擁壁もボロボロで解体、ゴツイ擁壁の新設を余儀なくされました。

構造計算に始まり、4軒分の隣地との調整・・・資金の調整。。。

なかなかにハードなやり替えです。

隣接する植物を移動させていただいて土を掘り起こさせていただく・・・

傾斜地なので崩れそうな、隣地擁壁の解体、再構築・・・

モロモロ・・・オロオロ・・・


それでも工事業者さんのお力添えもあって、

どうにかこうにか、うんたらかんたら、調整と工事を行い

それで一年が過ぎ・・・てしまいます。

坂道なので、冬の間は一切工事が進められません。


そうこうして、やっと住宅本体の着工です。

そして、10か月に及ぶ建築工事。

ローンの調整も一筋縄ではいかない・・・

処女作としては実に荷が重い・・・笑

それでも、絶対に喜んでもらいたい一心なわけです。

そして、ゲントレーベルをしっかりと括り付けて世に出したい。


3年近くの設計・監理。

その間に来た、ここまで難しくない依頼に関しては

先に出来上がってしまうこともありました。


数々の建築家の仕事を形にしてきた

腕利きの大工を担当に入れていただきましたが

いつ現場に行っても、これまでで一番難しい、進まないと揶揄されておりました。


しかしながら幸い、工事会社の現場監督も職人気質で

じっくり時間かけてでも良いものを作りたい方だった為、

大変ながら、最後まで全うしていただきました。


あの難しい形態で「耐震等級3」という難題までクリアして・・・


GLAとしても、非常に思い出に残る住宅となりました。


早く素敵な空間を皆様にお見せしたいと考えておりますが、

ご入居後にじっくりと撮影をしてこようと考えておりますので、

今しばしお待ちくださいませ。

取り急ぎ、自分で撮影したものを後日WORKSにアップしたいと思います。


少しだけ、この住宅で考えたことをお話ししたいと思います。



「銀斜壁の境界」という良くわからないタイトルも、

自分の「境界シリーズ」本格化の表れでもあります。


GLAの設計理念として、かねてから

「建築」が如何に庭など「外部環境」と

戯れられるかを、一つの価値軸として標榜してきました。


建築にどのような輪郭を与えるべきなのか?

その内外を分かつの境界線の持つ意味は?

その壁の線は適切なのか?


などといったことを常に問いながら設計を進めております。

可能な限り、問い続けます。

その中で今回の「銀斜壁」が生まれてきました。

平面にも、立面にも斜めという意外と難しい境界線。

しかもそれは、地面から離れて浮いた状態。



その浮いたスカートのような内部は、

通りや向かいの住宅から距離をとり

グラデ―ショナルに家の内部に導くという