更新日21/09/05
ついに更新!!です。
GLAを応援してくださっている皆様の期待を裏切るように筆を置く日々。。。
書きたい、書きたい、書きたい、けど時間がない。
いや、ホントなんです。
現在人生で一番時間がない。
毎回スタートが謝罪から始まるこのブログ。本当につらいです。
しかしお仕事をいただけてとてもありがたい話です、
本当にクライアントの皆さん、ありがとうございます。
見てくださっている方からは、ついに入院したんじゃ?
なんて心配を頂いてしまいました、
ブログ凍結。
インスタもホームページから見れなくなった。と。
インスタはアカウント変えたせいでした。
もう、大丈夫です!
なので設計やデザインに関しては実は絶好調に邁進中でございます。
今年は大小様々ですが全てが面白い仕事になっております。
豊作な一年となりそうです。またホームページも賑やかになりますね!
既に完成した
「銀斜壁の境界」を筆頭に
「室蘭の半住居」(6/12-13完成見学会します)
「house-S」
「house-T」
「house-M」
「cafestand musbu hiraoka」(すでに一部オープン)
「store renovation-E」
「shop-T」
「landscape-M」
「office renovation-I」
と10件も完成させてゆくこととなります。
さらに大学の非常勤講師もやりながら・・・
現在、ブラック企業まっしぐらです。。。
だれかブログ要員を入れなければ・・・
いや、ちゃんと仕事ができる方が必要ですね!!!
ますます組織的にして、と。
そうすると私が晴れて、ブログ要員になれます!
そして、より難しい仕事もとれるようになってゆきます。
コツコツと、一つずつお仕事をさせていただき
ようやく、丸3年生きてこられました。 ついに4年目突入です。
ようやく、GLAの本領が発揮される土台ができてきたわけです。
つまり、さらに加速度的に「建築熱」を燃え滾らせれるわけです。
量産をしたいわけではないですがもっとクオリティーを上げ、
難しい、大きな仕事にも立ち向かってゆきたいと思います!
さて、そんなアツイGLA。
はれてブログ担当に就任できましたので、どうにかブログを更新してゆきたい。
GLALOG。
新たな試みを始めます。
それは、ですね、、、
一話のネタは相変わらず何かしら決めようと思うのですが、
書き進めていって、書き進めていって、
一話完結しない!
という週刊連載マンガのような執筆方法が良いのではないだろうかと、
今更ながら思いつきました。
ははは。。。
いや、画期的、画期的ですね。ええ。
まさに現在は完璧主義的にブログを仕上げようとするので、
書き上げるのにいつもなんだかんだ半日がかり。
つまり、よっぽど肉体と精神に余裕がないと書けないわけです。
もはや、HUNTER×HUNTERの冨樫義博先生の領域にいるわけです。
激しく面白いけど、休載しまくる、まさに富樫スタイル!
GLAろぐはマニアックなので、どれほどの読者がいるのか。
そしてそこまで激しく面白いわけではないけど!
けれど「ケンチクマナコ」を貫いて執筆をしたいところです。
マニアック。。。いいんです。だれが何と言おうと。
そう、建築マニアなブログなので、今回も、久しぶりの執筆だから
みんなが引いちゃうような、特集にしたいと思います。
そ、れ、は、
【ハイキョテキナルモノ】特集です。
???
ですね。
いいですね、みなさんのその反応!
えぇ、廃墟的なるものです。
実は、僕らの業界(建築家)は廃墟好きな人が多いんです。
やはり感性が少しおかしいんでしょうね。
いや、滅びゆくものに「美しさ」を見出す能力があると言い換えましょう。
よくわかりませんか?
わからないですよね、そんなこと考えたこともないですよね?普通。
もし、わかるという方は、建築脳の素質があるかもしれません!
で、廃墟道初心者のため、建築啓蒙ブログらしく
GLA所長ゲント氏が自ら優しく、
【しびれポイント、萌えポイント】
について解説したいなと思う次第です。
この特集を組むにあたり、ここ数ヶ月
何かにつけて廃墟的なる写真を撮りためてきました。
必死に私が、道路から廃墟を見つけ出し、
写真を撮っている光景を思い浮かべてください。
そして、その脇を通る人や車。
私をチラチラ見ては、素通りしてゆきます。
もはや、私はただの変質者です。。。
それでも、目もくれず一心不乱に、
朽ち果てる様を全身で受け止め、フレームに収める。
やはり、変質的ですね。ええ。
実にアブナイ。
有名な近代・現代西洋建築を一通り学習し、実践を行った20-30代前半。
なにか自分のやっている設計への違和感を感じ始め、これが本当に作りたいものなのか?
と自問自答の先、30代後半に見出したのが、社寺や古民家という日本の原点。
現代技術と一般的資力では、なかなか建築設計に活かせる案件などあるわけもなく、
それはそれとして温めながら、気が付いたら、気持ちはハイキョテキナルモノへ移行。
廃墟な40代に突入してしまいました。
ノーマルとアブノーマルを行ったり来たりするある種の境地にたどり着いた、
と言えば良いのでしょうか。。。
つまり、これが良いと感じてしまうわけです。。。
最近のお気に入りの廃墟をご紹介いたします。
いやー、実にイイ!しびれますね!!!
<ここから・・・21/09/05加筆>
しびれました!!
いかがでしょうか。
このファサードに驚いた方も多いかと思います。
そして感動してくれた方も少なくはないのでは?と思っております。
すばらしい面の構成です。
これはもう使われていないと思われますが、朽ち始めています。
いや、自然に還っている途中といいましょうか。
まずですよ、基本的に素晴らしいモダニズムがベースです。
なぜか?
そう、コルビュジエ先生が提唱した水平連続窓。
徹底的に貫いております。
美しい水平なる直線。
均質なサッシュ割。
そして一階、二階の窓の間のきれいな外壁面。
まぎれもなく、モダニズムの美が宿っております。
そのベースが、朽ちてゆく過程でサッシュがずれてきたり
壁の表層がはがれ、内部の構造部材が見えたりしています。
また、その細かい部材により織りなされた質感は
面の微分化とでも言いましょうか。
状態変化でいう固体からの気化に近い状態にも見て取れます。
そして右の大きな後でふさいだのだろうと思われる
クリーム色の鉄板が大きな面を構成しており
コラージュ的な要素にも見て取れます。
それら複雑な構成部材たちが、「時の変化」という
絶妙に退色した灰色をまとい、一つの「美」に到達しているのです。
なんともいえぬ、もろくはかない様相も加味して
絶対的な美しさを醸し出しております。
新築では絶対に表現できない境地。。。
あぁぁ、このまま残ってほしい。
そのようにすら思うわけです。
「何年も」この廃墟を見守り続けているのですが
実はピークは過ぎております。
少し朽ちすぎた、というのが正直、現在の状況でしょう。
それにしても、ぜひ廃墟に目覚めた方は探してみてください(笑)
折角ですのでもう少しご紹介をしたいと思います。
解像度を上げてゆきましょう。
ぞくぞくしますね!
ハイっ!
ハイっハイっ!!!
どうですか、この解像度。
こういう部材によって構成されています!!!
屋根ラインの構造部材もゆるく曲線を描いています。
いやー、すばらしい。
よく見てください。
左端部の壁がはみ出しています。
もはやエレガントとしか言いようがありません。
そしてこの長大な構成。。。
いやー、すごい。
筆舌に尽くしがたい。
面を構成する部材を、露わにしてゆく。
個人的には新たな表現の領域です。
実際新築でこのようなものを作らせて下さる方はいないでしょうが、
きれいな部材として、新たな構成として取り組んでゆきたい領域です。
以前も書きましたが、新築の幾何学による緊張感に若干辟易としてまして。。。
このように少し、フリーハンドのように柔らかい直線を目指してゆきたい。
そんなことを、ハイキョテキナルモノから掬い上げてしまいます。。。
とトップギアで熱弁してしまいました。
すみません。
少し取り乱しましたか・・・
今のが個人的には一番気に入っている廃墟なのですが
また違う魅力を放つ廃墟をご紹介します。
こちら。
片田舎の廃墟。。。
もはや、というかむしろ現代アートの領域です。
左ははっきりとした建築物、
そしてその右にはうねる屋根・・・
その右は、もはや壁・屋根なるものがなく
フレームしか残っておりません。
これも固体から状態変化した連続性です。
これまた素晴らしい。。。
この薄曇りの中、ビタッとはまってきます。
こちらもすこし解像度を上げましょう。
どうやら大きな倉庫のようなたたずまいです。
そして合板が風雨にさらされて、グレーに染まり
開口部なのか、合板がはがれたのか
部分的な貫板がバランスよく現れている。。。
きわめて自然が作り出した稀有なプロポーション。
もう、人為的にはこのプロポーションを作ることは極めて難しい。。。
恐る恐る、中の抜け感や光の模様が気になりのぞいてみる。
薄暗い中に無作為に開けられた開口部。
壁と屋根の境界なく開口が穿たれている。
実に美しいプロポーションで、このような半壊状態をはじめから作りたい。
そんな衝動に襲われます・・・
構成と光と影を強調したいのでモノクロで。
おそらく駆逐してゆく過程における、面であったものが
実は板の集まりだったんだということを
一本一本の板が現れることで知覚したり、
構成から部材まで一貫する情報量の多さが訴えかけるからに他ならないんでしょう。
それが、経年変化という美味しいソースによってまとめられるわけです。
本当に素晴らしいですね。
しかし、もはや建築としては機能しない。。。
人工物が自然に還る。そのはかなさが美しいのでしょうね。
<ここから・・・22/02/10加筆>
さ、さて、、、続けますか。
なかなか、週刊連載のようにはいきませんね。
書こう書こうと思ってすでに5か月・・・
もう諦めました(笑)
ブログというジャンルではなく、気が向いたときに執筆する趣味的発信にいたします。
ということで、気が楽になったので趣味の廃墟の話をいたします(笑)
なかなか廃墟ネタは枚挙にいとまがないので
最後のとっておきです!これで一旦廃墟シリーズを完結いたします。
コレです!!!
ここはどこだったかな・・・
確か、虎杖浜のあたりだったような。
屋根が落ちて、壁のコンクリート躯体だけが残った状態。
GLAなみなさん!!!最高じゃありませんか?
植物が絡まりもはや遺跡化しております。
バックの海の水平線と、躯体の水平ラインが揃っています。
開口部上部の水平部材も薄くて素晴らしい!
ここしばらくで見たベストです!
割と漁村にはこのようなレアものがまだ朽ちずに残っております。
それにしても鈍色の壁は、我は朽ちんと屹立しております。
究極の建築の状態です。
ある写真家が言いました。
「自然に還る姿が美しい」と。
まさに住宅が立ち並ぶ中に残る遺構。
すこし、アップで右から攻めます。
繁茂する植物が絡み合ってます。
もう少しすると、ジブリの世界に突入です。
最近は建築と自然の融合を目指す建築家も多くなってきましたが
恐らく、そのどの作品よりも完成度の高い作品となっております。
まさにアノニマスな建築作品。
ちょっとよそ見をしてみますが
お隣のちらりと見えるアウトセットの片引き戸もたまらない意匠です。
水密性は大丈夫なんでしょうか。
けれど絶妙なプロポーションで、こちらも気になりますね!
続いて左側を見てみましょう。
壁が斜めに折れてしまっておりました。
この形状も美しいです。
コンクリート壁の折り紙のようです。
なぜでしょう。
とても楽しいですね。
こういう建築鑑賞もマニアックですがありです。
できればこの状態で保存してほしい。
そんなありえない思いを馳せながら、その場を後にします。
安藤忠雄が「光の教会」で目指したのは
ガラスを入れない光の十字架。
雨も風も光もダイレクトに入る教会。
戦ったけども全員に反対されたとのことで十字にはガラスが入ってしまいました。
しかし、その精神はここ虎杖浜でも見ることができます。
建築の一番素直な姿。
ガラスのない世界。
私は一番美しいと感じております。
大地、空と素直につながる空間。
いつか私も、そのような美しいピュアな建築を作りたいと思ってしまいます。
原初的な建築空間。
ガラスの存在、非常に大変素晴らしいものだけれど
無い建築空間はことさらに美しい。
また折を見てそのような話にも触れてゆきたいと考えております。
いかがでしたでしょうか。
廃墟三作品。
私推しのハイレベルな構成。
廃墟の楽しみ方をお伝えしたところですが、
GLAな皆さんも楽しんでいただけたら幸いです。
それではまた次回、5か月後かもしれませんが首を長く執筆をお待ちください!
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