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  • 執筆者の写真 GLA

GLAlog-007/北海道胆振東部地震

更新日:2020年3月1日


みなさま、こんばんは。

やっと、フツウを取り戻しました。


そう、9/6午前3時過ぎに大地震が起こり、大変でした。

北海道中が大変でした。。。


まだまだ、震源地の回復には時間がかかりますが

札幌は二日ほどで停電も断水も、電話ネットの不通も解消され、

落ち着きを取り戻しているところです。


全国から心配のご連絡誠にありがとうございました。

大変元気づけれらましたし、心が温かくなりました。

本当に心から感謝しております。


被害額も100億円に上ると報道もされているところです。。。

先日とある業者さんと話したところ

2日のストップで10月半ばまでその運送関係の遅れを

調整していかなければならないと

被害の深刻さをうかがい知ることができました。


大地震前日。


9/5は台風が札幌を直撃して

わが家の木々も大変に揺れておりました。

幸いガラスにあたることがなく割れることはありませんでしたが

大きな窓ばかりなのでちょっと風圧も心配でした。


幸い問題はありませんでしたが

夜中中、防風の音で寝付けませんでした。


朝起きて、フェイスブックなどで

皆さんが近況をアップしているのを見ると

あちこちで大きな木が倒木しているのを確認します。

これまた我が家も倒木まではなく

折れた大きな枝を拾い集め片づけをしたりしてました。


ただでさえ眠たい。。。

そんなけだるい一日だったのです。


それにしても我が家は崖の上なので

土砂崩れが心配です。

地質調査では地盤は強固なわけですが

どうも信用ならない。。。

大雨は本当にドキドキします。

毎年のように土砂崩れの報道を見てしまうと。

絶対というものが災害に関してはないと

肝に銘じているほうなので

本当に崩れなくてよかった。。。


私の学生の頃の専攻は構造分野でした。

その時、構造の大家のような教授が

「建築という構造に「絶対」というものはありえません。」

と言っていたのをよく覚えています。

甚大な被害を防ぐための構造なのです。

生命を財産を守る。それが課された構造設計というもの。


そんなことを思いながら

一日天気もぐずぐずしておりましたが

その日の深夜12時あたりでしたでしょうか、変な雷が走ります。

雨も降らない、音も聞こえない。

ただただ、空が光る。

ややしばらく雷は続きました。


変だなぁ、なんて思って

就寝したらその三時間後くらいに

大地震。。。

そして全道にわたるブラックアウト。。。

さすがに焦りました。

地盤が緩んでいるのにこの大地震。。。

倒壊を念頭に入れながら

その夜を過ごしました。

あの雷は予兆だったんじゃないかと思った方も

少なくないと思います。



最近Googleで以下のような比較写真が

出ましたので紹介いたします。




出典:https://japan.googleblog.com/2018/09/blog-post_12.html 」


これだけの広い地域で土砂災害。

前日の台風の影響も加算されてとのことですが

こんな大規模のは初めて見ます。

そして、この情報が入ってこない。

本当に被災というのは孤立してしまうものなのだなと思いました。


テレビでは報道されていたということですが、こっちは情報が得にくい。


札幌でも震度5弱から震度6弱。

経験上やはり一番揺れました。

それでも、窓だらけのこの「森の素形」は

構造計算をしっかりしてもらったおかげで全く、

建築に関しては問題がありませんでした。

転倒、転落するものもなく

被害は基本的にはありませんでした。


しかし、

二夜にわたって眠れない。。。

それでも少し横になっていると早朝から親族より連絡が入ります。

台風の影響で、コンビニの物が何もない地域がある。

札幌も時間の問題だから、早く動きなさいと。


確かに。。。

物資が無くなるのは目に見えていた。

うかつだった。

6時早々に家を出て、コンビニを転々とする。

ローソンは開いていない。。。

セブンイレブンはどうにか営業をしているが

人が行列になって、入場制限がかけられる始末。


こんな早くにコンビニに並ぶのは

小学生のころ、ドラゴンボール読みたさにセコマに並んだ以来だろう。。。

それでも、どうにか店に入ったが

すぐ食べられそうなおにぎりやパン、弁当はすべて売り切れ。

ガスボンベも当然ない。

カップ麺はまだある。

カップ麺だけでもあれば生き延びれると思い

周りにも配慮しながら買い過ぎないよう購入した。


地域的に断水にはなっていなかったので

最悪飲料水はなくても問題はないとタカをくくっていた。


そうこうしていると、

あと5時間ほどで断水になるとラインが回ってくる。

結局デマだったのだが

浴槽に水をはり、貯水に備えた。

こうなると、ペットボトルで飲料水等を買わなければならない。


カップ麺を食べるための

ガスボンベもあと一本。。。

買いに行かなくては。。。


またたいして落ち着く間もなく家をでる。

ビバホームに並ぼうとするも、

これからライブが始まるのかというくらいの行列。

100人は並んでいる。

ガスボンベなんて、即完売は目に見えている。


すぐあきらめて近場の生協に向かう。


戦意喪失。


ここもすでに200人くらいは並んでいる。。。

しかも、台風が去った後の高気圧。

久しぶりの炎天下。

それでも、「かえるかどうかわかりません」と言われながら

辛抱して3時間ほど並ぶ。


右に矢印を示したが、そこまで並んでいる。

当然この後ろにも人が並んでいる。。。


天気がいいだけに楽しげな写真なのだが子供以外はしんどそうだった。

わりと部屋着でそのまま出てきている人も多くみられた。



ようやく見えてきたが、

店内には入れないらしい。。。

外に仮設の売り場が設営されている。


食料の他、最低限の必要な物品を売っている。

それでも売り場のおばちゃんは

みんなに笑顔を振りまき、懸命に売っている。


「これ美味しいのよ、食べてごらん。」

なんて、地震がなかったかのような素振り。

「なんでも、一つ100円だから!このウナギも1280円が100円!!」


お、おお。

それはすごい。

進められるがまま、レトルトのものだったが購入。

変に得をした気になって帰ってきた。

それにしても、全て100円として計算をしやくすく

あるだけのものを提供しようとするのだから、

その奉仕精神に感銘を受けた。


当然、店内に置いておいても腐るだけだが

英断だと思った。

そういうマニュアルなのかもしれないが実行されるのはすごい。

水も購入できたが、ガスボンベがここにもない。。。


それにしてもたまたま現金があったからよかったものの

ATMすら使えない。カードも使えない。

本当に厳しい環境。自販機すら使えない。

暴動が起きてもおかしくない。

市内全域でもそういう話があまり聞こえてこなかったのは

良かったと思った。


また、ガソリンも求めて尋常じゃない車の行列ができていた。

信号も当然つかない。

警官が懸命に交通整備をしている。

事故も多かったようだ。


ようやく、朝から何も飲まず食わずで奔走していたため

すでに午後2時ころ。

胃袋に適当なものを詰め込み、少し西野方面に足を延ばしてみる。


すると、どうだ。


一瞬目を疑うような文字が。。。


西警察署の向かいの肉屋「肉魂・木村屋」の前に手書きの文字が。


「無料」


。。。何???


目を疑ったが、再度見に行ってみる。

無料だった。。。

当然ながら一人一点ではあったがここでもこういう奉仕のサービスが。

感謝して本当にありがたくいただいた。

食料品が買えない時に大変ありがたい。


ここはBBQの際に何度か購入しているお店だっただけに

これからも、またここで購入させていただきたいと強く思った。


ちなみにオススメはサガリがおいしい。

ホルモンもおいしい。


脱線してしまった。


昼の快晴とは打って変わり天気も雨が降ったりと、

ぐずついてはいたが

冷蔵庫や冷凍庫の腐りそうなものから

処分しなければならないのもありガスボンベも使いたくないので

炭をおこすこととした。


被災なのにBBQ。

キャンプではない。のんびりとした休みでもない。けどBBQ。

原始的な火がまさにいま必要なのである。


片っ端から焼いていく。

焼いて焼いて焼きまくる。。。

雨の中焼きまくる。

頂いたお肉も焼かせていただく。


肉魂とウナギ。

ゆでたまごによくわからない食べ物。もちもちしておいしい。

オムレツに魚。


どう考えてもリッチだ。

今日の俺はなぜかリッチだ。

自宅BBQバイキング。

そうこうして、電気は復旧しないまま夜が更けていった。


そうして、さあやることがなくないので寝る準備をしていたら

今度は「これから3時間ほどで本震が来るのでご注意ください」と

ラインに情報がまわってくる。


なんと。。。

あまりあてにはしていないが

実際、過去の大震災でも同様に大きな地震の後に

さらに大地震が起きている。

念には念を入れよう。


崖が崩れるのも想定に入れて

避難グッズを一式玄関に準備して

すぐ夜逃げができるようにしていた。

まさに、夜逃げ。


そして、これまたガセネタ。


本当にだれが何の目的で流すのかはわからないが

デマを流すのは本当にいただけない。


しかも自衛隊や海上保安庁を名乗っているのだから

相当悪質である。


それでも余震は大きく訪れた。

たまたま窓を開けていたのだが

遠くから、小さくはあったがグゴゴゴゴと音がした。

ん?

何か来る!!!!!

そう察した。


案の定、余震だった。

初めて地鳴りというものを聞いた。


本当に疲れる。

ケータイもつながらない。。。

情報もよくわからない。

ラジオが唯一の手段。


そして、オール電化ではないが

すべてがなにかしら電気を必要とするので

トイレも流れない。

探すも取扱説明書もない。

どうやらダウンロードするらしい。。。

こんな時に。。。ペーパーレスもいかがなものか。

強引にバケツの水で流したが、

後々聞くと

カバーを外すと流すレバーがあったらしい。


そして当然、お湯も出ない。


シャワーも水。

まだ出るだけよかった。

浴びていたらどんどん足の血管が紫色にかわっていく。

もはや、「禊」。

これが冬だとした。。。本当に厳しいものだったと思う。

暖房も入らず、死と隣り合わせ。


全道の人はみなこのような体験を強いられました。

原発が稼働していたら、もっと大きな惨事が起きていたかもしれません。

電気や水はもはや現代において

全ての大前提。その大前提が崩れた。

絶対というものはないことを再認識した。


できるだけアナログに対処する術がやはり重要だと思います。

今後は


ポータブルのヒーターもあったほうがいいかもしれません。

そしてガスボンベも何本かストックしておいた方がいい。

水は1週間はストックしたい。


南海トラフ大地震を想定している地域は当然それくらいの

準備はしているとのことでしょうが、どこで起きてもおかしくはないのです。


そして、そもそも建築とは生命を守るものでなければならない。

そう強く思いました。


建築基準法の第一条にこうあります。


「この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する

最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り

もって公共の福祉の増進に資することを目的とする。」


改めて気を引き締めて日々の設計に勤しみたいと考えております。


そして、震源地の一日も早い復旧を心より祈っております。



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