
【VILLA-C】
House G Project Sapporo は,札幌の都市環境の中に,白い幾何と光の余白を差し込む住宅計画です.
道路に面して現れる白いヴォリュームは,斜めに切り込まれた面,浮かび上がる量塊,柱によって支えられた半屋外のピロティによって,都市とのあいだに静かな緊張をつくり出しています.建築は街に対して強い輪郭を持ちながら,その内側には,光,植栽,影,奥へと続く動線を抱え込んでいます.
アプローチは,すぐに室内へ到達するための通路ではありません.ピロティの低い天井,柱の列,白い壁の隙間,細長く伸びる外部の通路,差し込む光と影によって,少しずつ奥へ導かれるシークエンスを構成しています.都市の喧騒から住まいの内側へ,身体と意識をゆっくりと切り替えていくための,静かな前奏のような場所です.
内部では,白い壁面,細い柱,ガラス,階段,床の段差が重なり,空間はひとつながりでありながら,いくつもの居場所へと分節されています.リビングは中庭のヴォイドに面し,その抜けを介して,スキップしたダイニングキッチンが配置されています.くつろぐ場所と食事の場所が,中庭という空白を挟んでゆるやかに向かい合い,互いの気配を感じながらも,それぞれに異なる高さと居心地を持っています.
中庭のヴォイドには,時間とともに表情を変える光や空が差し込みます.リビングには開放的で明るい光が入り,階段や吹抜けには上方からの光が落ち,スキップしたダイニングキッチンには中庭を介したやわらかな明るさが届きます.それぞれの場所に異なる質の光と空が与えられることで,白い幾何の内側に,静かな奥行きと豊かな時間が生まれています.
House G は,白い構成体の中に,光と影,奥行きと余白,開放と籠もりを重ねる住宅です.札幌の都市の中で,外部から守られながらも空へ開き,日常の中に澄んだ時間を生み出すことを目指しています.









