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  • 執筆者の写真 GLA

GLAlog-003/ゲントな建築行脚001-田部美術館-

更新日:2020年3月1日



みなさまこんにちは。


ありがたいことにこのブログ、想定以上に読んでいただいているようです。


感謝いたします。


最近はというものあまり派手な生活をしていないものですから

(山にこもった生活。。。)


どうしても、笑えるようなネタがございません。

困りました。

とっても。

毎度悩んでおります。


書きたくないわけではないのですが、

いや、書きたいのですが

そう、ネタがない。


と、いうことで、


これまでのネタ帳から引っ張り出してきて。。。


建築行脚について書こうと思います。はい。


MooS時代から読んでいただいている方はまたかよ!

と突っ込みを入れられそうなのですが、

自分の建築アーカイブ的にも重要だと思われるものをお伝えしてゆこうと思います。


名付けて、「ゲント建築行脚。」シリーズ。です。


ベタですみません。


建築に興味ない方も「ふ~ん」て少しでも思っていただければ幸いです。


初回ですから、紹介する建築も悩みますね。


うーん。


うーーーーん。


ちなみに、自分の脚で見てきたものの中からの紹介となります。


とはいったものの。。。


やはり、巨匠あたりからいったほうがいいですかね。


それでは!!!


昨年見に行った菊竹清訓氏の田部美術館をご紹介いたします。


個人的にはとても感動した建築でした。


島根県松江城の向かいにあります。



だんだんと年を重ね、建築を無数に見てくると


自分で作るのが難しいだろう、と思うものに心惹かれてゆきます。


それは実は、日本建築そのものだったりします。


非常に難しいジャンルの建築。。。に部類されますね。


それだけに海外の方たちを魅了しますし


ぼくら日本人さえ、感銘を受けてしまいます。


やはり手の込んだ建築には力が宿るのです。


それを菊竹氏は現代的に換言できた建築家の一人ではないでしょうか。


有名な東光園なども見てきたので追々ご紹介いたします。


この田部美術館は

江戸時代の松江藩7代藩主であり大名茶人の松平不昧公(ふまいこう)


ゆかりの品々を含む茶道具や、


楽山焼や布志名焼をはじめとする出雲地方の美術工芸品を中心に収蔵されています。


いまでも不昧公の茶で街づくりをした功績は讃えられ、愛されているのです。


そんな名君を感じられる美術館なのです。



一番の特徴はこのコールテン鋼で葺かれた屋根材。


コールテン鋼好きにはたまりません。。。


ちょっと大胆過ぎて驚いてしまいますが圧巻です。


田部家が室町時代から営んでいた


「たたら製鉄」のたたら場である「菅谷たたら」をイメージしたとのこと。


そして門からのアプローチ。



扉も趣向が凝らされています。



エントランスを抜けるとこのようなしっとりとした空間が


お出迎えをしてくれます。


左手には広い庭が、右手にはスロープがかかり


様々な視点で館内や庭を楽しめる仕掛けとなっております。


前川国男氏なんかも近い質感をつくってきた方ですが


同様やはり惹かれてしまいます。


空間における 構成、光、素材 の三位一体。


本当に素晴らしい名作です。


ここは写真奥左手の休憩室でしょうか。


和の趣が上手に取り入れられております。


出窓のような形で外の景色を切り取っておりますが


窓の出隅コーナーに柱を立てないところがにくい演出です。


柱があるのとないのとではその抜け感に雲泥の差となります。



エントランスを見返した写真。


スロープが曲がりながら奥の展示室に吸い込まれてゆきます。


コールテン鋼の屋根の下の空間は木材でやさしい表情となっております。


上部にはトップライトもあって閉塞感も感じられません。


美術館としては小振りですが、ワクワクしてしまいます。



スロープ上り口。


陰影礼賛。


床の艶やかな様も空間の色気を醸し出しております。


そこに無骨な木のゴツイ手摺。


全てがバランスよく調和しています。



スロープ上部から庭を望む。

左手がアプローチ。



門構え。



右手に松江城があります。


そして美術館すぐ左手には小泉八雲記念館もあります。


それもなかなか惹かれるものがあったのでまたの機会にでも。


「ゲント建築行脚」初回はいかがでしたでしょうか?


もうこんなことをやり続けて15年程。


旅は刺激を与えてくれます。


そして本物の建築は「建築エクスタシー」を与えてくれます。


「建築」とは「建物」に命を吹き込み、感動を与える空間だと考えます。


奮起してそういうものを作りたいと願うのです。


それが我々建築家の志す道なのです。




それではまた次回をお楽しみに!



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